【2025年愛媛県県立高校入試】特色入学者選抜 各校の出願資格・検査項目概要
入試情報
令和7年度県立高校入試 (現中3生) より、これまで実施していた推薦入学者選抜に代わり、新たに特色入学者選抜が導入されます。
愛媛県教育委員会は、各高校・学科の出願資格、検査項目等、特色選抜の概要を発表しました。
特色入学者選抜 大きな変更点は以下の3つ
① 学校長の推薦が不要
② 募集人員枠の拡大
③ 各高校が特色に応じた項目で検査
県教委は、特色入学者選抜を「自身の学習意欲や興味関心,、又は得意とする文化・スポーツ活動を生かした選抜を受けることができる」選抜方法と位置づけています。
この度発表された「出願資格」(出願できる条件)を見てみると、多くの学校が多種多様な出願要件を提示しています。
みなさんが行きたいと思う学校、学科の出願資格や検査項目を確認してみてください。
特色入学者選抜 出願資格・検査項目
県立高校・学科ごとの特色入学者選抜の出願資格・検査項目の概要は以下のリンクをご確認ください。
[愛媛県教育委員会]令和7年度県立高等学校入学者選抜 特色入学者選抜 各校の出願資格及び検査項目等について
上記概要には次のような資料が掲載されています。(県教委発表の川之江高校・普通科資料に、県模試事務局が番号を入れています。)
資料の見方
資料の見方を説明します。(グレーは県模試事務局が加筆したものです。詳細は元資料をご確認ください。)
1.学校・学科
2.入学時に求める生徒像
川之江高校普通科が公開しているアドミッション・ポリシーです。
3.募集定員/特色入学選抜の割合、特色入学選抜の募集人数
川之江高校普通科の募集定員は200名。このうち特色入学選抜は募集定員200名のうち30%、60名を募集。
つまり、特色入学者選抜60名、一般入試140名、計200名となります。
川之江高校普通科は、前回入試では200名定員のうち推薦入試合格者は29名(14.5%)でした。特色入学選抜はその2倍の募集枠になります。
4.出願資格、検査概要等
川之江高校普通科は、次の要件のうちどれかを満たしていれば出願できます。
1. 第3学年の9教科評定平均3.8以上
2. 英検・漢検・数検のいずれかが3級以上
3. 生徒会活動など、学校活動に積極的に取り組んだ実績
4. スポーツ活動、文化活動に3年間所属、かつ、入学後も継続
5. 市内大会優勝・県大会出場、愛顔のジュニアアスリート認定者、ネクストエイジ育成強化選手、かつ、入学後も継続
6.ボランティア活動、国際交流活動に参加した実績
学力だけではなく、スポーツ活動、文化活動、学校活動など、幅広い観点から選抜を受けることができる要件となっています。
出願資格は学校によって異なり、複数要件を満たす必要がある場合もあります。
5.検査概要
作文:30分、面接:7分
6.備考、7.文化・スポーツ活動の取組・成果等を重視した選抜
文化・スポーツ活動の取り組み・成果等を重視した選抜について、募集比率(人数)、特記事項等書かれています。
川之江高校普通科は、文化・スポーツ活動を重視した選抜が28名程度と明記されています。
従って、学力、生徒会活動・ボランティア活動等での選抜は32名程度となります。
8.検査項目等の比率
調査書等 : 作文 : 面接 = 5 : 2 : 3
文化・スポーツ活動の取り組み・成果等を重視した選抜は、調査書等 : 作文 : 面接 = 6 : 2 : 2
調査書の比重が50%、60%を占め、調査書が重視されます。
特色入学者選抜 各学校・学科の募集人数
資料には「定員」が掲載されていますが、正式な募集定員の発表は令和6年 10 月頃公表予定の「令和7年度愛媛県県立高等学校入学者選抜実施要項」にて発表、としています。
2024年度推薦入試の結果と、特色入学者選抜 各高校学科の募集人数を今回発表の資料を元にまとめました。
- 2024年度推薦入試 定員8765名 推薦内定者1458名 → 推薦内定率は定員の17%
- 2025年度特色入学者選抜 定員8590名 募集2490名 → 募集の割合は定員の30%
- 主要校普通科の募集の割合は、2024年度の推薦入試の時と同じか若干拡大しています。
- 職業科の募集の割合は30%~50%で、2024年度の推薦入試のときより大幅に拡大された学校・学科もあります。
東予
中予
南予
各学校・学科の特徴的な出願資格
愛媛県下の学校、学科の出願要件で、特徴的なものをまとめました。
評定
多くの学校が出願資格に「評定」をあげています。
多くの学校は、評定を複数ある出願要件のうちの一つ(複数ある出願要件のうちどれかを満たしていればよい)としていますが、提示した評定が必須要件としている学校もあります。
川之江 | 第3学年の9教科の評定平均が3.8以上 |
新居浜工業 | 第3学年の数学、理科、技術・家庭の評定が全て3以上 |
西条農業 | [必須要件]第3学年の9教科の評定合計が20以上 |
小松・普通 | 第3学年の9教科の評定合計が30以上であり、第3学年の全教科の評定が2以上 |
小松・家庭 | 第3学年の技術・家庭において評定が3以上 |
東予 | [必須要件]第3学年の9教科の評定において全て2以上 第3学年の9教科の評定合計が25以上の者 |
今治西 | 第1学年から第3学年の各教科の評定において、以下の⑴、⑵のいずれかに該当する者 ⑴ 5教科の評定平均が4.5以上 ⑵ 9教科の評定平均が4.0以上 |
今治北・普通 | [必須要件]第1学年から第3学年の5教科の評定平均が3.5以上 |
今治北・商業 | 第1学年から第3学年の5教科の評定平均が3.0以上 |
今治工業 | 第3学年の数学、理科、技術・家庭の3教科の評定合計が7以上 |
松山東 | [必須要件]中学校における学習の成績が優秀 |
松山南・普通 | [必須要件]第1学年から第3学年の9教科の成績が特に優秀 |
松山南・理数 | 第1学年から第3学年の数学、理科の成績が特に優秀(評定平均がそれぞれ4.5以上) |
松山北 | 第3学年の5教科の評定平均が3.6以上+スポーツ活動等顕著、または、 [必須要件]第1学年から第3学年の5教科の評定平均が4.0以上 |
松山中央 | 第1学年から第3学年の9教科の評定平均が3.7以上 または 第1学年から第3学年の9教科の評定平均が3.5以上+英検、漢検、数検3級以上、or 生徒会活動等顕著 第1学年から第3学年の9教科の評定平均が3.3以上+愛顔のジュニアアスリート認定者・ネクストエイジ育成強化選手 |
東温・普通 | 第3学年の9教科の評定平均が 3.5 以上 |
東温・商業 | 第3学年の9教科の評定平均が 3.0 以上 |
野村・普通 | 第1学年から第3学年の9教科の評定平均が3.0以上、又は、第3学年の9教科の評定平均が3.2以上 |
吉田・普通 | 第3学年の5教科の評定平均が3.3以上 |
吉田・工業 | 第3学年の9教科の評定平均が3.0以上の者、又は第3学年の数学、 理科のいずれかの評定が4以上 |
北宇和・普通 | 第3学年における9教科の評定合計が32以上 |
北宇和・農業 | 第3学年における9教科の評定合計が32以上 |
南宇和・普通 | 第1学年から第3学年の5教科の評定平均が3.5以上 |
南宇和・農業 | 第1学年から第3学年の5教科の評定平均が2.8以上 |
英検・漢検・数検
出願資格に英検、漢検、数検の資格取得も多く見られます。
多くの学校は3級以上、中には準2級以上、2級以上を要件としている学校もあります。
英検、漢検、数検の資格取得は、複数ある出願要件のうちの一つ(複数ある出願要件のうちどれかを満たしていればよい)としていますが、これら資格を持っていれば大きな強みなるでしょう。
川之江 | 英検、漢検、数検のいずれか3級以上 |
新居浜東 | 英検、漢検のいずれかにおいて準2級以上 |
新居浜商業 | 英検、漢検、数検、珠算検定、コンピュータ検定、とっておきの新居浜検定など。級は不問 |
西条・普通 | 英検、漢検、数検のいずれか準2級以上 |
西条・国際文理 | 英検、漢検、数検のいずれか準2級以上 英検2級以上は、「小論文」の英語分野を満点とする。 |
小松・普通 | 英検、漢検、数検のいずれか3級以上 |
小松・家庭 | 英検、漢検、数検のいずれか3級以上 |
今治西 | 英検、漢検のいずれか2級以上 |
松山南・普通 | 英検、漢検、数検のいずれか準2級以上 |
松山南・理数 | 英検、漢検、数検のいずれか準2級以上 |
松山中央 | 英検、漢検、数検のいずれか準2級以上 |
松山商業 | 英検、漢検、数検3級以上 |
伊予 | 英検、漢検、コンピュータ関係の検定等の取得 |
内子 | 英検、漢検、数検等の資格取得 |
宇和 | 英検等資格取得 |
吉田・普通 | 英検、漢検、数検のいずれか3級以上 |
吉田・工業 | 英検、漢検、数検のいずれか3級以上 |
スポーツ活動、文化活動
多くの学校で、スポーツ活動、文化活動で顕著な実績を出願資格として明記しています。
- 愛顔のジュニアアスリート認定者、ネクストエイジ育成強化選手
- 県大会、全国大会出場
- 中学校3年間継続して取り組み、入学後も引き続き取り組む意志があること など。
生徒会活動、ボランティア活動
ほとんどの高校で、生徒会活動等、ボランティア活動など、中学校の学校生活で顕著な活動・実績は出願資格として明記されています。
検査概要
- 作文、小論文、面接、集団討論、実技、プレゼンテーションの中から学校ごとに検査項目が決められています。
- 作文は30分~40分。
- 面接は5分~15分。1分程度の自己PRを提示している学校もあります。
- 集団討論は50分。
- 小論文は、40分~60分で、理科的、数学的な思考力、英語表現力を問うものもあります。
- 職業系では実技を課す学校もあります。
- プレゼンテーションは発表テーマがあらかじめ提示されており、A3用紙1枚にまとめたものを3分程度で発表します。
川之江 | 作文30分、面接7分程度 |
三島 | 作文30分、面接7分程度 |
土居 | 作文30分、面接7分程度 |
新居浜東 | 作文30分 プレゼンテーション 発表3分以内、質疑3分程度 発表テーマ : 高校時代にどのような能力を身に付け、将来どのような人として活躍したいか |
新居浜西 | 小論文60分。数学的な思考力、英語による表現力を問う出題 面接5分程度 |
新居浜南 | 作文30分、面接5分程度 |
新居浜工業 | 作文30分、面接7分程度 |
新居浜商業 | 作文30分、面接7分程度 |
西条・普通 | 小論文60分、面接5分程度 |
西条・国際文理 | 小論文60分。数学的な思考力、英語による表現力を問う出題 面接5分程度 |
西条・商業 | プレゼンテーション3分以内、質疑3分程度 発表内容:高校生活における、学業と特別活動等に関する抱負 |
西条農業 | 面接7分程度、実技30分 |
小松 | 作文30分 プレゼンテーション2分以内、質疑4分程度 発表内容:志望動機、自己PR(中学校で行った具体的な活動、入学後に取り組みたい活動) |
東予 | 作文30分、面接5分程度 |
丹原・普通 | 作文40分、面接7分程度 |
丹原・農業 | 作文30分、面接7分程度 |
今治西 | 小論文①40分、小論文②40分(英語による表現力を問う問題を含む) 面接5分程度 |
今治西・伯方 | 作文40分、面接5分程度 |
今治南 | 作文30分、面接10分程度 |
今治北 | 作文30分、面接5分程度 |
今治北・大三島 | 作文30分、面接7分程度 |
今治工業 | 面接5分程度 実技テスト30分、数学や技術・家庭(技術分野)で学習した内容に基づく簡単な作図問題 繊維デザイン科はさらに、実技Ⅱ・曲面を含んだ立体図形の素描 |
弓削 | 作文30分、面接7分程度 |
北条 | 作文30分、面接10分程度 |
松山東 | 小論文50分、面接・集団討論30分程度 |
松山南 | 小論文50分、面接5分程度 |
松山南・砥部 | 面接5分程度 実技1:表現に関する技能を問う、鉛筆によるデッサン 実技2:発想力、構想力、課題を解決する力を問う、鉛筆によるアイデアスケッチ |
松山北 | 小論文40分、面接5分程度 |
松山北・中島 | 作文30分、面接7分程度 |
松山中央 | 作文40分、面接5分程度 |
松山工業 | 作文30分、面接8分程度(1分程度の自己PR) |
松山商業 | 作文30分、面接7分程度 |
東温 | 作文30分、面接5分程度 |
上浮穴 | 作文30分、面接7分程度 |
伊予農 | 作文30分、集団面接1人当たり7分程度 |
伊予 | 作文30分、面接5分程度(1分程度の自己PR) |
大洲 | 作文30分、面接5分程度 |
大洲農業 | 作文30分、面接7分程度 |
長浜 | 作文30分、面接5分程度 |
内子 | 作文30分、面接5分程度 |
内子・小田 | 作文30分、面接5分程度 |
八幡浜 | 小論文60分、面接5分程度 |
八幡浜工業 | 作文30分、面接5分程度 |
川之石 | 作文40分、面接5分程度 |
三崎 | 面接15分程度、集団討論50分程度 |
宇和 | 作文30分、面接7分程度 |
野村 | 作文30分、面接7分程度 |
宇和島東・理数、普通 | 小論文60分、理科的・数学的な思考力や計算力、英語による表現力を問う問題 面接5分程度 |
宇和島・商業 | 小論文60分、経済に関する事象の理解力や考察力を問う問題 面接5分程度 |
宇和島水産 | 作文30分、面接7分程度 |
吉田 | 作文30分、面接7分程度 |
北宇和 | 作文30分、面接5分程度 |
南宇和 | 作文50分、面接7分程度 |
実施要項の発表
実施要項詳細、募集定員は、令和6年 10 月頃公表予定の「令和7年度愛媛県県立高等学校入学者選抜実施要項」にて発表としています。
関連項目
【2025年愛媛県県立高校入試】特色入学者選抜を導入 学校長推薦不要
【2025年愛媛県県立高校入試】特色入学者選抜、一般入学者選抜の入試日程