県模試診断シートの志望校判定を読み解く!合格可能性を高める方法

トピックス

県模試受験後に返却する学力診断シートは、様々な観点の情報が掲載されています。
その中で最も重要な志望校判定欄の見方を紹介します。


下は県模試の学力診断シートの最初の見開きで、右側が志望校判定です。
県立高校 2校、私立・国立高校2校まで判定します。




下は、県立高校の志望校判定欄の一つを拡大したものです。
大きく2つの判定項目があり、それぞれ観点が異なります。




① 得点・偏差値による判定

偏差値による到達度、得点による到達度

県模試では、各学校・学科ごとに合格基準となる得点、偏差値を設定しており、この基準を満たした場合、A~Dの判定を返します。
これは「学力」の観点のみで判定しており、県模試では合否判定とは呼ばず「到達度」としています。
合否の可能性をより精度高く判定するために、②の通知票評価点を加味した総合判定を行っています。


順位

同じ高校・学科を志望した受験者の人数と順位を表示しています。
高校・学科によっては、県模試の志望者数が定員を超えることがあります。
県模試の志望者数が多い高校、学科は、入試においても倍率が高めに出ることがわかっています。
志望者数を見ると入試の倍率を推定することができ、順位を見ると志望者の中でどのあたりに位置しているか分かります。
これは大きな指標となります。



②通知票評価点を加味した総合判定

愛媛県は2段階選抜方式を採用しています。
県模試の[通知票評価点を加味した総合判定]は、全員が第2選抜だと仮定して合否判定を行います。
第1選抜で合格する生徒の多くが、第2選抜の計算方法で得点を出しても合格できることがわかっています。


第2選抜とは

第2選抜とは、次の計算によって得点を出し、得点の高い順に合否を決める方法です。

  • 学力検査の得点(A)、調査書点(B)、調査書の学習の記録以外の記録、面接、実技テストの得点(C)を用いる。
  • A、B、Cの合計は500点満点。
  • A、B、Cの満点の比率は、学校、学科によって異なる。


上記計算方法に基づくと、受験者の入試得点(A)が同じでも、調査書点(B)、調査書点外の得点(C)が違えばその合計点は異なります。そしてこの合計点が合否を決めることになります。
県模試では、得点、偏差値による判定を「合否判定」ではなく「到達度」としているのはこのためです。



県模試の合否判定

A+B

県立高校の合格発表日、AとBは受験者本人に開示されます。Cは非公表です。
県模試事務局では、県模試受験者の追跡調査を行っており、開示されたAとBから各学校・学科の比率通りの得点を出し、合否ラインの割り出しを行っています。
その結果、C点が不明でも、A+Bからかなりの精度で合否ラインを決定できることがわかりました。

そこで、得点(A)と通知票評価点(B)を比率に合わせて合計したものを便宜上A+Bと呼ぶ(単に合計したものではなく、比率に合わせて換算した合計点をA+Bと呼ぶ)こととし、これを合否判定に使用しています。


通知票評価点を加味した総合判定

学校、学科によってA,B比率が異なり、また、受験者によって、得点は当然のこと、通知票評価点も異なる中で合否可能性を推定するためには、かなり面倒な計算が伴います。
県模試では、志望校判定結果をお返しするにあたり、総合判定をグラフ化することで状況がひと目で把握できるようにしています。


総合判定グラフの見方

総合判定グラフは、縦軸が県模試の得点、横軸が通知票評価点です。
県模試では、各学校の合格圏、可能圏のA+Bを独自に設定しました。
A+Bが同じ時、グラフ上では斜めに並びます。



下のグラフは総合判定グラフの模式図です。

上のグラフの例では、AさんとBさんは、通知票評価点は120で同じです。
しかし県模試の得点が異なります。Aさんは合格圏、Bさんは県模試得点が低いため可能圏以下となります。


AさんとCさんは、県模試の得点は180点で同じですが、通知票評価点が異なります。
Cさんは通知票評価点が低いため可能圏以下となります。


BさんとCさんは、県模試の得点がかなり違いますが、ふたりとも可能圏ギリギリにいます。
得点だけ見ていては合否可能性判断をあやまることになります。


このように、第2選抜の合否可能性は得点と通知票評価点の両面から判断しなければなりません。
県模試の総合判定グラフはこのようにご活用ください。



合格可能性を高める方法


  • 愛媛県の第2選抜では通知票評価点も合否に影響をします。まずは現在の通知票評価点を正確に把握しましょう。
  • 県模試を受験すると、現時点での得点力を測ることができます。何点取れるか計測します。
  • 県模試学力診断シートの総合判定欄を確認します。
    通知票評価点が変わらない場合、可能圏まで、合格圏まで入試得点はあと何点必要かデジタル表示されています。
    通知票評価点は、中1、中2、中3の合計点です。中3になった今、通知票評価点を大きく向上させることは難しいでしょう。

    これからできることは得点力をあげることです。


得点力を上げること

通知票評価点がほぼ確定している今できることは、「得点力を上げること」に尽きます。
得点力を上げるには、現状を把握することが起点となります。
現状把握のため県模試をご活用ください。
県模試は、愛媛県の入試制度に合わせた合否判定を、精度高く、わかりやすくお返しいたします。