愛媛県立高校入試 通知表は合否に影響するのか

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愛媛県立高校入試は「2段階選抜方式」をとっており、調査書点も加味されます。
では、調査書点は合否にどの程度影響するのでしょうか。
調査書点と通知表評価点は厳密には異なるものですが、その点数はほぼ同じものと考えてよいでしょう。
ここでは、調査書点=通知表評価点、通知表点として説明をします。


県模試志望校判定の例

下は県模試成績診断シートの志望校欄サンプルです。


松山中央高校を志望しています。
① 偏差値からの判定は「C」。50%の合格率と判定されています。
② 通知表評価点を加味した総合判定は合格圏に達しています。



①の得点・偏差値だけで見ると基準偏差値に達していないためC判定ですが、②の「通知票を加味した判定」では、通知表点が109点あるため、「合格できる」と判定しています。


このように、愛媛県の県立高校入試は、通知表点が合否に影響をします。
得点・偏差値だけでは合否を正確に予測することはできません。



通知表は合否にどの程度影響するのか

引き続き、松山中央高校を例に説明します。


下図をご覧ください。
合格圏ラインは、県模試が設定している合格圏です。
AさんとBさんは県模試の得点が同じ140点です。偏差値からはC判定となる得点です。
Aさんの通知表点は80点、Bさんは110点です。
ふたりとも得点は同じですが、通知表点が異なるため、Aさんは合格ライン以下、Bさんは合格ラインより上にいます。


次に、AさんとCさんを比較してみます。
この二人は通知表点は同じ80点ですが、Cさんは得点が180点あり、合格ラインより上にいます。

愛媛県の各高校は、入試当日点と調査書点の比率を定めて公表しています。
松山中央高校は、入試当日点:調査書点=4:3で、調査書点の比率を高めに設定しています。
このことは調査書点の影響が大きくなることを意味しており、当日点が低くても、調査書点が高ければ合格可能性は高くなるということを表しています。



2段階選抜方式

愛媛県の県立高校入試は2段階選抜方式をとっています。
上の松山中央高校の例は、「第2選抜」を説明しました。
第1選抜の選抜方法はこれとは異なりますが、県模試の追跡調査から、第1選抜で合格する生徒は、第2選抜の換算方法で計算しても合格できるということがわかっています。

そこで中3県模試では、すべての受験者を第2選抜として合否可能性を診断しています。


高校・学科により入試当日点と調査書点の比率が異なります。また、当然のこと、高校・学科により合格基準が異なります。県模試は、高校・学科ごとの合格点を設定し、県模試の得点と通知表評価点から、県教委が公表している通りの計算で合否可能性を診断しています。



中1・2生のみなさん

中1・2生の県模試は通知表点を加味した判定を行っていません。
これは、通知表点は重要ではない、ということではありません。
今の段階では通知表点が取り揃っておらず正確な判定をお返しできないため、得点・偏差値の観点からの合否診断を行っています。


中3になると、当然のことながら中1,2の時の通知表点を変えることはできません。
中1、2の今なら通知表点を上げることができます。
愛媛県の県立高校入試を知り、「今できること」に取り組みましょう。



中3生のみなさん

中3になると、通知表点はほぼ確定しており、今から大幅に上げることはできません。
まずは自分の通知表点を正確に把握しましょう。
県模試を受けることで、入試当日点は何点必要なのか、あと何点取れば合格できるのかが分かります。
これから入試までの期間、得点を上げることに取り組みましょう。